逆境の先にある愛について

 私にとって「だてこじ」との出会いは、「Snow Man」を好きになるはじめの一歩でした。

 

 あの日、たまたま妹が再生していた『金スマ』の録画を目にしたとき、「なんて面白くて息の合った掛け合いをする2人なんだろう」と、宮舘くんと康二くんのやり取りに触れたことで、「Snow Manというグループを知りたい」と思いました。「Snow Man」という愛の世界へ飛び込むきっかけをくれたのが「だてこじ」であり、彼らが私の目の前にある「扉」を、開いてくれたわけです。

 

 私は、Snow Manというグループが持っている「愛」は、サン・テグジュペリの思う愛に似ていると思っています。

 

「愛はお互いを見つめ合うことではなく、ともに同じ方向を見つめることである」

 

 はじめてそう感じたのは、3rdシングルを聴いたときでした。

 

 3rdシングルの『Grandeur』は、デビュー1年目を駆け抜け、2年目に入っていく9人に、この上なく似合う曲で。9人の覚悟が伝わるような歌詞とダンス。全員が気持ちを揃え、同じ道へと、進んでいく。挑んでいく。見つめ合う愛だって素敵だけど、ともに同じ場所を見つめて歩いていく愛は、とても美しいかたちの愛だと信じています。

 

『Grandeur』は、彼らが培ってきた「これまで」の上に「これから」が乗っかっているようで、美しく、気高く、壮大で、力強い。曲のはじまりの、何かが目覚めるような、始まるようなサウンドだけで、すっかり『Grandeur』に魅了され、すぐに大好きな曲のひとつになりました。

 

 今日は、「『だてこじ』について」というテーマのもと、キーボードを叩いているわけなので、ここからは『Grandeur』という楽曲での「だてこじ」に焦点を当てた話をします。と言ってもピックアップするのは、1番Aメロの「逆境の先にある Answer」のパートのみに留めたいと思います。本当は、同じ歌詞を割り振られていることとか、落ちサビでシンメで踊っていることとか、『Grandeur』のだてこじに関して触れたいことがいろいろとあるのですが、風呂敷を広げすぎると回収しきれないと思ったので……。

 

 さて、いよいよ本題に入ります。

 

 この「逆境の先にある Answer」という歌詞、歌唱パートを割り振られているのは渡辺くんです。渡辺くんを中心に、渡辺くんの前に宮舘くんと康二くんがしゃがみ、渡辺くんの後ろを半円で取り囲むように5人が立つ。フォーメーションを説明すると、こういう風になります。

 

 で、所定の立ち位置につくとき、だてこじは、上手から康二くん、下手から宮舘くんがやってきます。そして、センターで合流した2人が肩を寄せ合い、同じ方向を見つめて、腕を回す。

 

 はじめてこの振りを観たときは、だてこじが先陣を切ってSnow Manの前に立ちはだかる「扉」の前に立ち、鍵を回して、「扉」を開けるようだなあ、と思いました。それは、私にとって彼らが愛の世界の「扉」であることも大いに関係していると思いますが、それはそれとして、「だてこじが扉を開く」、そんな意味を持つ振りに見えたのです。以降は、私がこの振りをそう捉えていることを踏まえながら読んでもらえたら、と思います。

 

 今回は、

 

1月16日の『MUSIC FAIR』

1月18日の『CDTV ライブ! ライブ!』

1月22日の『MUSIC STATION

 

 という、年明けの3つの音楽番組で披露された『Grandeur』を軸にして、だてこじについて、私の好きに文章を書き記していこうと思います。どうぞ、お付き合いください。

 

 

 

■MUSIC FAIR

 

 宮舘担の自分がこの日のパフォーマンスについて話すのはちょっぴり胸が苦しくなるのですが、そういう気持ちを一旦横に置いて話すと、この日、8人でも、彼らのパフォーマンスは最高だな、と感じたのでした。

 

 そりゃあどう考えたってSnow Manは9人でパフォーマンスをしているときが最強で最高です。だけど、宮舘くんも1万字インタビューで言っていたように、「フルメンバーじゃなくても、その時にベストなパフォーマンスをするのがSnow Man」(意訳です)だし、それがエンターテイメントの世界で生きる人間に求められる姿だと、私は思います。

 

 だから、8人で披露したこの日の『Grandeur』は、その時にみせられる最高の『Grandeur』であったと、そう思いました。

 

 でも、私はMVやDancePractice動画を観て、9人で作り上げる『Grandeur』をもう知っているから、どうしたってさびしくなってしまって。どれだけ自然に立ち位置が調整されていても、大好きな人がいない事実が、苦しい。

 

 だけどね、はじめて観た人には、きっと、そんなこと、感じさせないんだろうなぁ〜。それぐらい8人は、彼の言葉を、意思を、居場所を、しっかりと預かって、それぞれのやり方で守って、最高の『Grandeur』をみせてくれた。さびしさも苦しさも当然あったけど、この日、Snow Manを好きになれて良かったな、と改めて思いました。

 

 他の誰でもない、宮舘くん自身が「立ち止まる時間はないさ」と歌うのだから、誰も止まらない。困難を前にしても、パワーダウンなんかしない。見つめている先が同じだから、同じ場所に揃っていなくたって、きっと大丈夫だと。そんなことを思ったりしたのでした。

 

 そんなことを考えたり、感じたりしながら、今回言及するパートがやってきました。2人で立つはずの場所に、その日は、康二くんが1人で立っている。いつもよりナンバリング0.5個分だけ、真ん中に寄る康二くん。私には、宮舘くんのいるはずの場所を、本当は2人で立つはずの場所を、康二くんが守っているかのように見えました。その場所に1人で立って、戦っているかのようで。何と戦っているのかは分からないけれど、真剣な眼差しがなおのこと、見えない何かを睨みつけ、立ち向かっているようで。

 

 この日のパフォーマンスは、私の胸をぎゅっと、やさしくも力任せに、握ってくるようでした。はやくあなたに会いたいと、思いました。

 

 

 

CDTV ライブ! ライブ!

 

『MUSIC FAIR』の数日後、デビュー曲と最新曲を、フルサイズで、そして、フルメンバーで披露する日。「私、9人が揃っているところを観たら泣いちゃうかもな」なんて、そんなことを考えながら、放送の時間を待ちました。

 

 放送時間になった瞬間、もう何百回と聴いた大好きなデビュー曲のイントロにあわせて、彼らが並んでいて。光のなかに浮かび上がる人影。9人が、そこにいる。その事実が嬉しくて、誰も欠けずに、同じ場所に立っていることがとにかく嬉しくて、始まる前の自分の予想は大いに外れ、結果、彼らのパフォーマンスの間、ずーっと笑っていました。宮舘くんもYouTubeで言ってたもんね、「笑顔にさせるよ、Snow Man」って。いやぁ〜ほんと、そう! 宝箱だし、みんなの心のオアシスだし、笑顔にさせてくれるし、Snow Manって、そういうグループなんだよなあ〜!(大声)(引用元:「連続で自己紹介せよ!」)

 

 デビュー曲を踊り終え、少しして、いよいよ最新曲『Grandeur』の披露の時が訪れます。イントロを耳にして、何かが奮い起こされるような感覚がしました。お恥ずかしながら年の瀬のあの日以来、気持ちがずーっと晴れなくて、2021年になっても「明けまして」なんて気持ちになれずにいたのですが、この時ようやく、「新しい年を迎えられた」と、思えたのでした。

 

 彼のために割り振られた歌詞を、彼が歌っている。当たり前だと思っていたことは本当は、奇跡みたいに、とうといことで。

 

 そうして、上手から康二くんが、下手から宮舘くんがやってきて、2人でセンターを割り、鍵を回して、扉を開ける。この日、この振りを観た瞬間、カメラワークや、これまでとは少し変化のある振り付けも手伝ってか、

 

「彼らは、自分たちの力で、逆境を切り拓いていく人たちなんだ」

 

 と、強く思ったのでした。

 

 不安や困難は、目には見えません。手で掴めません。実態があれば、掴んで、握って、潰して、放り投げて、目の前から消すことだってできるけど、それができないからこそ、余計に恐ろしく思える。少なくとも私はいつもそう思っています。

 

CDTV ライブ! ライブ!』での該当パートのカメラワークは、舞台っ面から少しだけアオリで彼らをフレームに収めていて、だてこじの足の動きがよく見えるアングルでした。扉の鍵を回したあと、康二くんが上に足を蹴り上げ、宮舘くんが下に足を華麗に払うことで、本当に、目には見えない逆境を2人で蹴り飛ばしたように、見えたのです。

 

 目に見えるとか見えないとか関係なく、自分たちに襲いかかる逆境なんて跳ね除けて、道を切り拓く力が、彼らにはあるのだ、と。どれだけ踏まれようと美しく咲く花が、Snow Manなのだと。そんな風に思わされました。そう思ったきっかけが、大好きなコンビの振りであることが、とてもとても、嬉しい。

 

 

 力強い康二くんと、美しい宮舘くんの、対照的な足の運び。対照的だからこそ、目の前のターゲットに余すことなく、2人のパワーをぶつけているようで。私、この振りをだてこじに任せ、こういう足の捌き方にしてくれた振付師の方や、この瞬間をカメラに収めてくれたカメラマンの方には、一生足を向けて寝られないなと、思いました。

 

 そのあと、扉を蹴り開けた2人が上手と下手に分かれていく背中まで映されました。ここで、だてこじが移動している姿を真正面から捉えたアングルって、これまでに公開されてきた『Grandeur』の映像ではみられなかった光景のように思います。往々にして、ここではソロパートを歌う目黒くんのアップが抜かれるので(余談ですが、舞台奥から登場しながら歌う目黒くんって、いつ何時もカッコいい。この後、目黒くんが登場すると知っていても、カッコよさにやれてしまう。目黒くんはいつも、我々と、この地球の期待を超えていく人です)。

 

 この日、だてこじが左右に割れることで、扉を蹴り開けた先に道が続いているように見えたし、だてこじの後に渡辺くんが続き、さらに奥から5人が出てくることで、この扉はSnow Manのために開かれたのだと感じました。Snow Manが、目の前の逆境を切り拓いて、堂々と立っている。夢が喧騒に飲まれても、拳を突き上げている。年の瀬からの毎日のなかで彼らが感じた気持ちは彼らだけのものだから、私には彼らがどんな思いだったのかなんてまるで分からないけれど、でも、それでも。上だけを見続けて立っている彼らは、最高にカッコいいと思いました。

 

 大好きなあなたへ。おかえり。ここがあなたの居場所なんだと思い知らされました。いなくならないで。ずっとそこにいてね。そして、彼の居場所を守ってくれた君へ、心からのありがとうを。2人でなら、どんな扉も開けられる。9人でなら、どんなところへだって行ける。目に見えない不確かなものを信じる強さを、あなたたちから教わった。

 

 無理難題な夢を、またここから見ていきたいな。私たちの瞳も、あなたたちの瞳と同じ方向を、向いていたいな。ひとりじゃないって最強だと、何度もつぶやいていた言葉が持つ意味を実感したのが、この日でした。

 

 

 

MUSIC STATION

 

 かくして、ようやく私の2021年が始まりました。21日は康二くんのブログで大興奮&大号泣し、「そっちがその気なら、こちらもいっちょParty time〜な1年にしますけど!?」なんて思って、康二くんが撮った宮舘くんの背中を慈しみながら撫でるなどして、毎日を送ってきました。そんな風にゴキゲンな日々を過ごしていたら、彼らがデビュー1周年を迎えて、余計ハッピーになって。生配信でのだてこじ、宮舘くんが康二くんに「(早押しの回答ボタンを)持つのズルい」って言った瞬間、体中の血液が沸騰するんじゃないかって思ったことを、覚えています。宮舘くんが子どもっぽい文句を口にしていることがどうしようもなく愛らしく、それを言える相手が康二くんだということがたまらなく嬉しく、今でも宝物のように。そのシーンを胸にしまっています。

 

 さて、デビュー日当日という記念すべき日に、生放送の音楽番組に出演することになった9人。披露するのは、私の大好きな最新曲です。それぞれの個性を感じさせる赤い衣裳に袖を通した彼らが並んでいる姿を目にしながら、好きになって日が浅いわりには濃厚すぎる今日までの日のことを、走馬灯のようにぼんやり思い出していました。

 

 私、こんなに、こんなにも、Snow Manを大好きになったんだなあ。

 

 そのきっかけになってくれたのは、宮舘くんと康二くんで。

 

 たまたま目にした『金スマ』で、康二くんにいじられまくって顔をくしゃくしゃにして笑う宮舘くんを観たあの瞬間から、今に至るまでのぜんぶが始まって、自分でも笑っちゃうくらいの速さで、9人のことが、こんなに大好きになっている。だてこじが開いてくれた扉の先へ、信じて飛び込んで良かったなあ〜。

 

 かつて、康二くんは1万字インタビューで「ダテさんはもっともっと多くの人に愛されるべき人」と話していました。「イジられればイジられるほど出汁が出る人だ」とも。

 

 康二くんが言うことに私もおおむね大賛成なんですが、ひとつだけ、思うこともあります。それは、ちゃんと出汁が出るイジり方を分かっている人じゃなきゃ、美味しいお出汁は引き出せないのでは、ということです。この発言の前後の文章を読むに、康二くんはそのことを分かっていると思うので、これからも、美味しいお出汁を出していってほしいな、と、願ってやみません。そして宮舘くんも、康二くんの持つ出汁を、たくさん引き出してほしい。2人で、大暴れしてほしい。だって「だてこじ」って、それができるコンビだと、信じているから。あの日からず〜っとだてこじに夢中で、だてこじに何度も救われている人間の、願いです。

 

 さて、盛大に脱線しまくったので、話を『MUSIC STATION』のパフォーマンスのことに戻します。その日、私のなかでもっとも印象に残ったのは、大好きなパートを2人で踊っている瞬間、康二くんが宮舘くんを視界の端に捉えながら、笑顔をこぼしたことでした。

 

 にやりと、嬉しそうに、「今ここに立っていることが楽しい」と訴えてくるような康二くんの笑顔から、目が離せなくって。

 

 康二くんが宮舘くんの隣で笑っていることが、嬉しくてたまらない。そうだよね、1人よりも2人で踊るほうが、絶対、ぜ〜ったい、楽しいよね。『MUSIC FAIR』では、あんなに真剣な顔をして1人で踊っていたパートだったのに、2人になったら、こんなに笑いながら、嬉しそうに、踊っちゃうんだもん。改めて、私の大好きな「だてこじ」の2人がこのパートを踊っていることが、この上なく幸せなことだと思いました。

 

 結局、逆境の先にあるAnswerって、なんなのか。もうとっくのとうに出ちゃっているけれど、出落ちみたいな感じになっちゃってますけど、私は、「愛」だと思っています。「愛」であると、信じています。守る愛、応える愛、ともに進む愛。逆境の先であなたが笑ったことは愛であると、信じさせてほしい。

 

 この日、だてこじが開いてくれた「2年目の始まり」の扉を、くぐって、ここにいます。これからも、笑いながら、支え合いながら、ともに駆けていくあなたたちに、ついていかせてね。

 

 

 

 だてこじはいつも、私の目の前にある「扉」を開けてくれます。出会いの扉は、バラエティの掛け合いで。新しい年の扉と、2年目の扉は、パフォーマンスで。ありがとう。扉の先で、素敵な世界を見せてくれるし、うじうじしている背中を蹴っ飛ばしてもくれる。ほんと、好きになれてよかったなあ〜! これから先、もっと大勢の人がSnow Manに興味を持つ「扉」に、だてこじがなってくれたら嬉しいなと、いちファンとして思います。生身の男性アイドルにさほど興味のなかった人間をここまで突き動かした力(パワー)がある2人なので、絶対、ぜ〜〜ったい、大丈夫だから。そういうわけなので関係各所、だてこじにお仕事を、沢山くださーーーーい!!(ストレートに本音)

 

 そして、これから先も、お互いに「ありがとう」を贈り合う関係のあなたたちでいてほしいと、願っています。サシメシに行くことや、後輩の舞台の見学に一緒に行くことや、思い立ったときに連絡することや、こっそり相手のカバンにお菓子を入れることなんかを、ずっと、ず〜っと、続けてほしい。ファンに教えてくれなくたっていいので、こっちはあなたたちが笑い合っていればそれだけで勝手に救われるので、いつまでも、お互いがお互いの心をあたたかく、美しくし合える関係でいてほしいと、思います。思ってしまいます。わがままでごめんね。

 

 お互いへの愛と感謝とリスペクトにあふれた「だてこじ」という超〜〜ピースフルハートウォーミングコンビが、もっともっと、今よりもも~っと多くの人から、目一杯、愛されますように!!!!

 

 明日の21時、今から25時間後の「だてこじ素のまんま」で、笑い合っているだてこじに会えることを楽しみにしつつ、筆を置こうと思います。ああ〜だてこじ、一生笑っていてくれ〜〜。